STORY 開発秘話

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飲料メーカーからこんにゃくへ

当社は大正末期に、大衆向けのビン入り飲料の製造業として創業。戦時中から、シーズンオフの秋冬には、副業としてこんにゃくを製造販売していました。その後、高度経済成長期を経て地元大手スーパーの台頭でこんにゃくの扱いが増えたことから、飲料を縮小しこんにゃく中心に業態を転換したのです。
平成に入り、家庭のこんにゃく需要は頭打ちとなり、事業拡大のためには新たな取り組みが必要と考えるようになりました。そこで1996年、独自技術で新しいこんにゃく製品を作り出すべく開発課を立ち上げました。
その成果として、こんにゃくのにおいの元であるアルカリ成分を除去する技術や、物性を変える技術、着色技術などの独自の技術を開発。次々と特許申請していきました。この時の研究成果が「マンナンミール」につながっているのです。

「売れる商品づくり」に苦心

しかし、研究開発は得意でも、マンナンミールを「売れる商品」に結びつけるには苦労しました。2005年、最初に発売したこんにゃくのデザートはほとんど売れずじまい。技術だけが頭にあり、消費者や市場に目が向いていなかったのです。
その後、市場では他社の「こんにゃくゼリー」が爆発的にヒット。「こんにゃく=健康的」というイメージも広がってきました。
2010年、海外で和食の寿司が健康的ナイメージで人気が高まっていたことから、こんにゃくを使った寿司ネタ、マグロの刺し身やキャビアに似せたものを開発しました。
これらを海外に向けてアピールしようと、2011年3月上旬、食品の国際見本市に出展しました。そして狙い通り、各国のバイヤーがそのヘルシーさと味や食感を高く評価してくれたのですが・・・。
その矢先、あの東日本大震災が起きたのです。日本国内の原料の全前面の懸念から、海外からのオファーがすべてキャンセル。まさに、目の前真っ暗です。

こんにゃくのレバ刺し「マンナンレバー」が誕生

マンナンレバー

震災被害の報道が続く同年4月、ある焼肉店で、生レバーによる食中毒事件が起きました。全国ニュースで大きな話題となり、牛の生レバーの危険性が叫ばれて、厚生労働省が提供禁止を検討し始めたのです。
その時ひとつのアイデアが浮かびました。「こんにゃくで生レバーができないか?」。知り合いの肉卸業者に相談したところ「ぜひ作るべきだ」と言われ、急遽開発に取り掛かりました。3月に発表したままお蔵入りになった「マグロの寿司ネタ風こんにゃく」をもとに「どうしたら牛の生レバーに近付けるか」、社長含め開発陣全員で考えを巡らしました。そんな中でふと、ごま油を付けて一口食べた食感が「生レバーそっくり」であることに気づいたのです。
素材の味そのものより、色と食感が食べ物の第一印象を決める。あとは「形状と風味をいかに本物の生レバーに似せるか」。それから連日、開発担当者が寸暇を惜しんで研究を続け、色は「イカスミとトマト」の天然色素でレバーそっくりにし、歯ごたえもほぼよく似た「マンナンレバー」が完成。着手からわずか2か月で商品化しました。

メディア報道をきっかけに、新しい世界が広がる

「マンナンレバー発売」のニュースはマスコミに大いに受けました。地元メディアはもちろん、全国紙や全国ネットの人気テレビ番組からも取材のオファーが殺到。一方、マスコミで紹介されたことで注文が激増。マンナンレバーの製造・出荷と取材対応で事務所内も工場も大騒ぎでした。
この騒動は、翌2012年に厚生労働省が生レバー提供禁止を決めたことでさらに続きます。
翌年以降「レバ刺し騒動」は沈静化しましたが、当社の知名度が上がると同時に「こんにゃくで面白い製品をつくる会社」というイメージを持つ人が増加。特に食品加工メーカーとしての存在感が高まったことで、全く新しい世界が広がってきたのです。

香川大学医学部との共同研究に取り組む

大手食品メーカーや健康食品の販売会社、外食チェーンなどから、OEMや原料供給の要望、共同開発の打診などが次々と寄せられました。当社ではこれらの企業とのコラボを進めつつ、引き続きさまざまな商品を開発していきました。
2013年からは、経済産業省や香川県の協力をいただきながら、香川大学医学部と共同で「希少糖入りマンナンミール」の研究開発を進めました。臨床試験の結果、希少糖を含んだマンナンミールを摂取することで食後の血糖値上昇が抑えられ、糖尿病予防につながるということが判明。「機能性食品原料」としてのこんにゃくの可能性に期待が大きくふくらみます。

「マンナンミール」商品開発が加速

その後も「希少糖入りマンナンスムージー」のほか、和菓子やあんパンの糖質やカロリーを控えながらおいしく食べられる「マンナンあんこ」や、ミンチ肉や魚肉と混ぜてカロリーを減らす「マンナンミート」や「マンナンフィッシュ」などのOEMアイテムを開発。そのほか、市販用としては麺状のマンナンミールにタレを加えてそのまま、あるいは電子レンジですぐ調理できる「『うまいのなんの』シリーズ」などの新商品も次々と生まれています。

日々新たな挑戦。

2018年9月、これまで伝統的な製法を継続していた板こんにゃく、糸こんにゃくなど従来のこんにゃく商品も「マンナンミール製法」を全面的に取り入れリニューアルしました。今、各家庭で進んでいる調理の「時短志向」に対応するよう「より簡単に、よりおいしく食べられる」、旨味付きで水洗いや下茹でが不要な「時短こんにゃく」を開発し、スーパーなどへの納入を進めています。
こんにゃくは「低カロリーで健康的だけれど、料理に手間がかかる」という一般常識を覆し、「健康的でおいしくて、簡単調理ですぐに食べられる」便利な素材に変わりつつあります。このことを今、広く社会に知っていただき、マンナンミールという健康機能を持つ食品原料として各家庭の食卓に普及させようという、私たちの新たな取り組みが始まっています。

マンナンミールカンパニーは、抗肥満食品原料メーカーへ

マンナンミールカンパニー

マンナンミールカンパニーは、創業95年の老舗企業ですが、今に生きる私たち社員は、生まれたてのベンチャー企業の気持ちで日々挑戦を続けます。積み重ねてきた信頼を、独自の技術で未来に花開かせようと、若い社員が結束して具現化していきます。
私たちの描く未来像は、「おいしいものをお腹いっぱい食べて、健康になれる」抗肥満食品原料メーカー。マンナンミールカンパニーのこれからに、どうぞご期待ください。

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